この記事の要点
古本の処分方法は、資源回収、寄付、図書館への寄贈、買取の四つです。専門書や全集、美術書、郷土資料が混ざっているなら、処分の前に査定を受けたほうが選択肢が残ります。
古本の手放し方は、自治体の資源回収に出す、寄付する、図書館へ寄贈する、買取に出すの四つに分かれます。専門書や全集、美術書、郷土資料などが混ざっているなら、まとめて処分する前に査定を受けたほうが選択肢が残ります。反対に、広く流通した文庫や新書、古い実用書が中心であれば、資源回収や寄付のほうが早く片づきます。この記事では四つの方法の向き不向きと、どんな本に値段が付きやすいのかを、査定の現場で見ている順序のまま整理します。
古本の処分方法は四つ。まず向き不向きを知る
方法1:自治体の資源回収(古紙)に出す
もっとも手数が少ないのが、自治体の資源回収に古紙として出す方法です。多くの自治体では回収そのものに費用はかかりませんが、収集日、束ね方、一度に出せる量の目安は自治体ごとに違います。集合住宅では管理組合や管理会社の決まりが優先されることもあるため、お住まいの自治体の案内で先に確認してください。
注意したいのは、紙であれば何でも古紙に混ぜてよいわけではない点です。古紙再生促進センターは、感熱紙やレシート、写真や印画紙、防水加工された紙、樹脂やアルミでコーティングされた紙などを、古紙に混ぜてはいけない禁忌品として挙げています。本に挟まったままのレシートや写真、金色の箔押しがある表紙まわりは、束ねる前に抜き取っておくと回収先で困りません。
方法2:寄付する
読める状態の本であれば、福祉施設、子ども食堂、地域の団体などに引き取ってもらえる場合があります。ただし寄付は「相手が必要としているか」が前提です。分野が偏った専門書、版の古い実用書、全集の端本などは、受け入れ側の保管と処分の負担になりやすく、結果として送料だけがかかることもあります。受け入れ品目、冊数の上限、送付方法を先に確認してから箱に詰めてください。
方法3:図書館へ寄贈する
思い入れのある蔵書の行き先として、図書館への寄贈を考える方は少なくありません。ただし、どの図書館でも「何でも受け取る」わけではありません。国立国会図書館は、資料収集の指針と方針に適合すること、汚損がないこと、未所蔵であることを寄贈の条件として示しています。公共図書館も同じように受け入れ基準を持っており、受け取った資料を配架するかどうかは図書館の判断になります。「寄贈すれば必ず蔵書として残る」とは限らない点を先に知っておくと、気持ちの整理がつきやすくなります。
方法4:買取に出す
値段が付く可能性のある本が含まれているときに向いた方法です。冊数が多い、重い、階段があるといった場合は、店頭へ運ぶより自宅で見てもらうほうが体の負担が小さくなります。福得堂は査定料・出張料・キャンセル料0円で伺い、ご希望の品だけ査定し、金額に納得できなければ売らなくてかまいません。値段が付かなかった本については、資源回収や寄付など、この記事の他の方法と組み合わせて考えてください。
値段が付きやすい本と、付きにくい本
ここからは、査定する側が実際にどこを見ているかです。相場は分野ごとの需要と在庫の状況で動くため、具体的な金額は品物を拝見してからのご案内になります。ただし「どこで差が付くか」の構造そのものは、時期が変わってもあまり変わりません。
値段が付きやすい本の傾向
- 医学・法律・理工系などの専門書。新刊価格が高く、必要になったときに買い直す読者がいる分野です。
- 全集・著作集・古典籍。函、帯、月報、別冊、附録まで揃っているほど評価が上がります。
- 美術書・展覧会図録・写真集。会場でしか配られなかった図録は部数が限られ、後から探している人がいます。
- 郷土史・研究資料・団体の記念誌。市販ルートに乗らず、あとから手に入れにくい資料です。
- 限定本・署名本・私家版。署名は真偽が問われるため、いつどこで入手したか分かる資料があると確認が進みます。
値段が付きにくい本の傾向
- 大量に刷られた文庫・新書・話題になった小説。市場に在庫が余っていることが多い区分です。
- 版が古くなった実用書・受験参考書・パソコン解説書・法令集。内容が現行と合わなくなると需要が落ちます。
- 百科事典や全集の端本(揃いのうち一部だけ残っているもの)。揃いに戻せないと評価が難しくなります。
- 水濡れ、カビ、強い日焼けが出ているもの。カビは周りの本へ移るため、同じ箱にまとめないでください。
- 全編に線引きや書き込みがあるもの。ただし蔵書印や旧蔵者のメモは、消さずにそのままにしてください。
冊数より、分野と揃いで決まる
「本棚二本分あるから」と量で見積もる方が多いのですが、金額を分けるのは冊数よりも分野と揃いです。一般書だけの本棚と、専門書の揃いが混じった本棚では、同じ冊数でも結果が変わります。逆に、量が少なくても専門性が高ければ値段が付くことがあります。全部を運び出す前に、分野の偏りがある棚だけでも見てもらうと判断しやすくなります。
処分の前にしないほうがよいこと
- 函、帯、月報、別冊、附録を先に捨てる。揃いが崩れると全集や作品集の評価が下がります。
- 蔵書印、署名、旧蔵者のメモを消したり切り取ったりする。来歴が分かる情報は残したほうが確認が進みます。
- きれいにしようとして水拭きする、シールを無理に剥がす。紙は濡れると戻らず、表紙が破れることがあります。
- 分野の違う本を混ぜて紐で固く縛る。背が傷むうえ、あとから仕分けし直す手間が増えます。
- カビの出た本を他の本と同じ箱に入れる。乾いた場所へ分けて置き、状態が分かる写真を撮っておいてください。
自宅で査定を受けるときに知っておくとよいこと
誤解の多い点を先にお伝えします。訪問して品物を買い取る取引は特定商取引法の「訪問購入」にあたり、書面を受け取った日から8日以内はクーリング・オフができる仕組みがあります。ただし、書籍はこの制度の対象外です。消費者庁が公表している「特定商取引に関する法律施行令第34条で規定する物品の具体例」では、対象外の物品として、自動車、家庭用電気機械器具、家具、有価証券、レコードやCD・DVDなどと並んで、書籍(事典、全集物、写真集、問題集、雑誌、単行本)が挙げられています。
つまり、古本だけを売る取引では、あとからクーリング・オフで取り消すことができません。だからこそ、その場で金額に納得できるかどうかを落ち着いて判断できることが大切です。福得堂では、ご希望の品だけ査定し、金額に納得できなければ売らなくてかまいません。迷うときは、その場で引き渡さずに考える時間を取ってください。
なお、同じ訪問で、着物、骨董品、貴金属など書籍以外の品物もあわせて取引する場合は、それらの品物については訪問購入の規定が適用されます。どの品物がどの扱いになるかは書面の記載で確認し、契約書面は必ず手元に残してください。
また、買取が成立したときは、古物営業法に基づいて身分証による本人確認を行います。これは事業者側に課された手続きなので、どの買取業者に依頼しても同じように求められます。
迷ったときに進める順番
- 分野を見る。専門書、全集、美術書、郷土資料などが混ざっていないかを背表紙で確かめます。
- 揃いと付属を確かめる。函、帯、月報、別冊を本体と一緒にしておきます。
- 残す本と手放す本を家族と分ける。判断が付かない本は、処分箱ではなく保留の場所へ置きます。
- 値段が付く可能性がある本は査定へ、それ以外は資源回収、寄付、寄贈へ回します。
- 運び出す前に、資源回収の出し方と寄贈先の受け入れ条件を確認しておきます。
福得堂にご相談いただく場合
この手引きは一般的な確認順を示すものです。福得堂の査定対象と訪問可否は、品物の種類・状態・数量・地域を確認して個別にご案内します。
参考・出典
以下は、この手引きに含まれる一般情報の確認に使った資料です。 福得堂の対応条件や査定可否を示す資料ではありません。
- 蔵書構築国立国会図書館/確認日:図書館へ資料を寄贈する際の受け入れ条件に関する公式情報
- 紙のリサイクル(古紙の品種と禁忌品)公益財団法人古紙再生促進センター/確認日:古紙に混ぜてはいけない禁忌品と古紙の品種に関する一般情報
- 訪問購入消費者庁/確認日:訪問購入の制度と申込み前に確認すべき条件
- 運営・著者:福得堂査定チーム
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- 更新日:

